東雲湖

北海道上士幌町、然別湖（しかりべつこ）近くにある周囲0.8km、標高810mの小さな湖が東雲湖（しののめこ）。オコタンペ湖（支笏洞爺国立公園）、オンネトー（阿寒国立公園）とともに「北海道三大秘湖」にも数えられる神秘的な湖です。東雲湖展望地近くのガレ場はエゾナキウサギの生息地になっています。

「北海道三大秘湖」のなかで最も到達が困難な湖

然別湖の湖畔にそびえる「くちびる山」と呼ばれる天望山（1173.9m）の東麓にある、まさに北海道の秘湖らしい湖が東雲湖。
「北海道三大秘湖」のなかでも最も到達が困難です。
天望山・白雲山登山口から然別湖の南岸に続く歩道を歩き、東に深く切り込んだ入江から奥へと進むと東雲湖です（3.8km、片道1時間30分）。

風のない日、時間なら然別湖畔温泉から然別湖をカヌーで横断し、東の入江に上陸すればショートカットができます。

西ヌプカウシヌプリ溶岩ドームと東ヌプカウシヌプリ溶岩ドームの成長で誕生したのが然別湖ですが、東雲湖は然別火山群の爆裂火口だと推測されています。
ナキウサギが棲息する岩海は、溶岩ドームが崩壊してできたもの。
運が良ければエゾナキウサギの姿を見ることができると解説するガイドブックもありますが、その姿はめったに目にすることはできず、鳴き声を耳にできればラッキーなくらい。

東雲湖周辺にはガンコウラン、コケモモ、マイヅルソウ、ギンリョウソウ、ミヤマハンショウヅルなどの高山植物が生育し、大雪山国立公園の特別保護地区になっています。

北海道三大秘湖とは!?

かつて北海道でバイクツーリングが全盛だった80年代、冒険心あふれる旅人たちが目指したのが北海道三大秘湖。定番の観光客があふれる湖では飽き足らず、人気（ひとけ）の少ない湖が「三大秘湖」と称して注目を集めたのです。それが阿寒カルデラのオンネトー