【とっておきの北海道】ルサ川とルシャ川、知床半島の最低鞍部「ルサ乗り越え」

ルサ乗り越え

人跡未踏の地もあるともいわれる知床半島。知床峠近くにある羅臼湖も、戦後間もなくまで、到達した人が皆無の「幻の湖」でした。そんな知床半島にアイヌの人々が交易に使った峠越えのルートがあります。それが知床半島の最低暗部「ルサ乗り越え」(標高270mほど)です。

アイヌが交易に使った峠越えの道

ルサ乗り越え

北方領土・国後島を眼前にする羅臼町の羅臼港から、海岸沿いに道道87号(知床公園羅臼線)終点の相泊(あいどまり)を目指すと「知床世界遺産ルサフィールドハウス」があります。
「知床世界遺産ルサフィールドハウス」の目の前を、ルサ川が流れ、道道には知床橋が架かっています。
秋になると鮭が遡上し、海岸にも釣り人が並ぶ場所ですが、このルサ川から先が海域を含めて世界自然遺産のエリアとなります。

さてさて、この知床橋が架かるルサ川を、上流にたどると、ルサ乗り越え。
たどるといっても道がなく、実際にはヒグマの住処(すみか)を歩くことになるので、現実的には探検の世界(しかも入林届けが必要です)。

このルサ乗り越えが、知床半島の最低鞍部(もっとも標高の低い峠)で、羅臼町側のルサ川に対して、峠のウトロ側(斜里町側)にもルシャ川が流れています。
かつてアイヌは半島両側の交易に、このルサ乗り越えを使ったといわれています。
羅臼側のメナシアイヌ(メナシクル)と斜里側のシャリウンクルの出会いの場、チャランケ(話し合い)の地であったのかもしれません。
2万5000分の1地形図にもちゃんと「ルサ乗り越え」という地名が記載されていることから、古くからの歴史的峠名ということがわかります。

ルサ沖はホエールウォッチングのポイントに

ルサ沖・マッコウクジラ
リサ沖にはマッコウクジラも出没

ルサはアイヌ語のル・エ・サ・二(ru-e-san-i=道・そこで・浜の方に下る・ところ)に由来します。
アイヌ語でル(ru)は、道、サン(san)」は、下るを意味する言葉。

アイヌの旧道として利用されただけでなく、標高が低いことから北風の通り道にもなっていて、根室海峡もルサ沖は白波が立つ海の難所として漁師が恐れているのです。
それでも、夏場はマッコウクジラの出没ポイントがルサ沖であることも多いので、知床世界遺産ルサフィールドハウスを訪れた際には、沖合(世界遺産海域)にも注目を。
羅臼港を出航するホエールウォッチングの船は、このルサ沖でマッコウクジラを見学するケースが多いのですが、山の低さとは対象的に急激に海が深く(水深300m)なっている海域の証です。

ここから半島先端にかけて海の深い場所が続き(最大で2000m)、世界自然遺産の海域となっています。

「知床世界遺産ルサフィールドハウス」の2階に設置された双眼鏡でぜひ、沖合を眺めてみましょう。
運が良ければクジラやシャチの潮吹き(ブロウ)を視認できます。

知床世界遺産ルサフィールドハウス
「知床世界遺産ルサフィールドハウス」の2階でホエールウォッチング
【とっておきの北海道】ルサ川とルシャ川、知床半島の最低鞍部「ルサ乗越」
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知床世界遺産ルサフィールドハウス

知床世界遺産ルサフィールドハウス

羅臼市街から道道87号(知床公園羅臼線)終点の相泊に向かって車を走らせると、ルサ川の河口に建つのがルサフィールドハウス。実はこのルサ川から半島先端部は海域も世界遺産となっているのです。そんな世界遺産海域の玄関口に建ち、世界自然遺産に登録され

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