稚内公園の樺太(サハリン)を眺める景勝の地に立つ慰霊碑。終戦直後の昭和20年8月20日、ソ連軍は樺太真岡郡真岡町に侵攻。真岡郵便電信局で、本州との電話連絡のため残留していた電話交換手(女性)12人のうちの、高石班長ら9人が青酸カリなどで自決するという悲劇が起きました。
終戦後、樺太で起こった電話交換手の悲劇を慰霊
「交換台にも弾丸が飛んできた。もうどうにもなりません。局長さん、みなさん・・・、さようなら。長くお世話になりました。おたっしゃで・・・。さようなら」(『九人の乙女の物語』)という最後の連絡を残して樺太に散った9人の乙女を慰霊しています。
昭和20年8月14日に日本はポツダム宣言受諾を決め、8月15日には天皇陛下の肉声で終戦の玉音放送を流していますが、樺太では8月20日になって突然、ソ連軍が日ソ不可侵条約を破って侵攻。
戦火での犠牲者も出ています。
九人の乙女の碑に刻まれたレリーフは、横にある「氷雪の門」と同様に札幌出身の彫刻家・本郷新(ほんごうしん)の作品。
レリーフの横には、「皆さんこれが最後です さようなら さようなら」と最後の言葉が刻まれています。
真岡郵便電信局と北海道の間は、昭和9年に敷設された海底ケーブルで結ばれていました。
そのケーブルの中継所は猿払村浜猿払(猿払電話中継所)にあり、真岡郵便局で自決をした9人の乙女たちの最後のメッセージは、猿払電話中継所で受信しました。
猿払電話中継所跡には「樺太との電気通信ゆかりの地」碑が立っています。
九人の乙女の碑 | |
名称 | 九人の乙女の碑/くにんのおとめのひ Monument of the Nine Maidens |
所在地 | 北海道稚内市稚内公園 |
関連HP | 稚内市公式ホームページ |
ドライブで | 稚内空港から約14km |
駐車場 | 氷雪の門駐車場(50台/無料) |
問い合わせ | 稚内市観光交流課 TEL:0162-23-6161 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |