標津線川北駅跡(キハ22形気動車)

かつて、知床半島の羅臼側の入口だったのが標津線(しべつせん)の標津駅。廃線跡、駅跡なども残る場所がありますが、川北駅跡にはキハ22形気動車が置いてあります。メインストリートの道道774号(川北中標津線)からほんの少し東側にあるので、通り過ぎてしまいますが、北海道の運輸が鉄道に依存した時代の貴重な歴史遺産となっています。

道東の開拓には鉄道が大活躍だった!

根釧原野(こんせんげんや)の開拓、鉱物資源の開発と運搬、そして林業の発展のために大正14年から順次開通した厚床(あっとこ)〜中標津(なかしべつ)〜根室標津の殖民軌道根室線がルーツの鉄道が国鉄標津線。

さらに昭和2年に中標津〜計根別(けねべつ)間の殖民軌道計根別線が開通しています。

昭和5年に標茶(しべちゃ)〜計根別の殖民軌道標茶線が開通。
昭和12年に国鉄標津線となり、昭和37年には釧路〜根室標津間に準急「らうす」が走るようになっています。

川北駅は、標茶から営業キロで60.1km、次の駅が終点となる根室標津駅です。

急行「しれとこ」に昔を偲ぶ

知床の第一次ブームの頃は、ウトロから羅臼へは知床岬をまわる汽船(道東観光開発運航)で旅をし、羅臼からバスで標津に出て標津線に乗車するのが北海道周遊の定番でした。

標津線には昭和43年、急行「しれとこ」も登場し、旅客輸送に活躍しましたが平成元年に全線廃止。
標茶〜標津は阿寒バス、厚床〜中標津は根室交通の路線バスに引き継がれています。

川北駅は昭和30年まで標津町古多糠まで通じる殖民軌道忠類線の乗換駅にもなっていました。
駅の跡地にはホームらしきものが復元され、極寒地向け仕様のキハ22-168が静態保存されています。

キハ10系の後継形式として製造されたキハ20系に北海道向けに、二重窓、温水式暖房装置等の耐寒設備を付加した気動車。

急行「しれとこ」にも使われたディーゼルカーですが、残念ながら駅の遺構はまるで残されていません。
廃線跡のファンなら川北駅の両隣にあった上武佐駅跡、根室標津駅跡などにも足を伸ばしたいところ。

昭和61年3月3日 4325D 急行「しれとこ」

釧路   9:30
標茶   10:29
泉川   10:48
光進    ↓
西春別  11:00
上春別   ↓
計根別  11:12
当幌   11:24
中標津  11:33
上武佐  11:44
川北   11:51
根室標津 12:02

 

標津線川北駅跡(キハ22形気動車)
名称 標津線川北駅跡(キハ22形気動車)/しべつせんかわきたえきあと(きはにじゅうにけいきどうしゃ))
所在地 北海道標津郡標津町川北
ドライブで 根室中標津空港から約12.5km
駐車場 50台/無料
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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