糠平湖

糠平湖

北海道河東郡上士幌町(かみしほろちょう)、大雪国立公園の豊かな自然に包まれたダム湖が、糠平湖(ぬかびらこ)。上士幌から三国峠を越え、層雲峡方面へと向かう国道273号の途中にひっそりとたたずむ湖で、湖畔には廃線となった国鉄士幌線の橋脚群(北海道遺産)もあります。

旧国鉄士幌線のアーチ橋梁群が湖周辺に残存!

糠平湖
話題のタウシュベツ川橋梁

昭和62年3月23日に廃止された国鉄士幌線の廃線跡にある橋梁群(北海道遺産「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」)のなかでもタウシュベツ川橋梁は、春や夏に湖の水位が低下した時にしか姿を現さない、幻のアーチ橋。
劣化が進んでいるため、近い将来は崩落する心配がありますが、目下のところ、海外からのツアー客も多数訪れる人気スポットになっています。

国道273号沿いのタウシュベツ展望台から対岸のタウシュベツ川橋梁を眺めることができ、国道沿いに表示があるのでお見逃しなく。

糠平湖の湖畔や、国道273号の沿線には国鉄士幌線の廃線跡やかつての橋梁群、駅跡が残り、鉄道ファンならずとも訪れたい穴場スポット。
鉄道資料館~メトセップまでの湖畔には「北海道自然歩道・東大雪の道」(8km)も整備されています。
これもかつての国鉄士幌線の廃線跡が歩道として整備されたもの。
糠平川橋梁と三の沢橋梁には高欄が設置され橋上を歩行できます。

ぬかびら源泉郷にある「ひがし大雪自然ガイドセンター」では「旧国鉄士幌線アーチ橋見学ツアー」なども実施。
ぬかびら源泉郷の旅館を基地とすれば、探勝にゆとりが生まれるでしょう。

糠平湖から三国峠にかけての樹海は、北海道屈指の雄大で、ダイナミックな紅葉が楽しめる場所で、例年の見頃は見頃時期は9月下旬~10月上旬頃です。

ちなみに糠平湖を生んだ糠平ダムは音更川(おとふけがわ)を堰き止めて昭和31年に完成した発電専用ダム。
ダム湖である糠平湖は、朱鞠内湖(しゅまりないこ=2373haで、日本最大の人造湖)、シューパロ湖(1500ha)に次いで、道内3位の湛水面積(822ha)と4位の貯水量(19390万立方)を誇っています。

厳冬期のアイスバブルにも注目!

糠平湖
アイスバブル

糠平湖では冬季のアイスバブルにも注目を。
湖底の落ち葉などから発生するガスが湖面にたどり着く前に水の中で凍ってしまうという不思議な現象です。
これを眺めるするためにわざわざカナダまで出かける人もいますが、厳冬期、雪が少ない場合なら、糠平湖で観賞できます。
糠平湖が全面凍結してすぐの1月上旬〜中旬がチャンスとなります。
阿寒湖でも観察できますが、糠平湖のほうが大規模です。

糠平湖
名称 糠平湖/ぬかびらこ
所在地 北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
関連HP 上士幌町観光協会公式ホームページ
ドライブで 道東自動車道音更帯広ICから約54km
問い合わせ 上士幌町観光協会 TEL:01564-4-2224
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
大雪ダム(大雪湖)

大雪ダム(大雪湖)

北海道上川郡上川町層雲峡、石狩川の流れを大雪山中の層雲峡の上流部で堰き止めたダムが、大雪ダム。石北峠を越える国道39号と、三国峠越えの国道273号の分岐点で、それぞれの国道がダム湖である大雪湖の湖畔を走っています。とくに国道273号はダム堰

国鉄士幌線・糠平駅跡

国鉄士幌線・糠平駅跡

北海道河東郡上士幌町にある国鉄士幌線の駅跡が、糠平駅跡。十勝北部の開拓、十勝三股の倒木などの運搬を目的に、士幌線が十勝三股を目指して建設が進み、昭和12年9月26日、清水谷駅~糠平駅の開通で開業した駅で、昭和62年3月23日、士幌線の全線廃

タウシュベツ展望台

旧国鉄士幌線のタウシュベツ川橋梁は、糠平湖の東岸にあり、東岸を走る林道は地元の営林署に入林許可が必要となるため(あるいは地元NPOのツアーに参加して散策するのが一般的)、簡単にはアプローチできません。そのため、糠平湖の西岸を縦貫する国道27

タウシュベツ川橋梁

糠平湖(ぬかびらこ)の湖畔にコンクリート製の大きなメガネ橋があります。このタウシュベツ川橋梁は、帯広から十勝三股間を結んでいた士幌線(しほろせん)の廃線跡(昭和62年に全線廃止)。現在も糠平湖周辺に数多くの橋梁が残っており、「旧国鉄士幌線コ

糠平ダム

糠平ダム

北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷、大雪山国立公園を流れる十勝川水系音更川(おとふけがわ)に昭和31年に築かれた電源開発(Jパワー)の発電専用ダムが、糠平ダム(ぬかびらだむ)。ダム湖は北海道で第3位の湛水面積を誇る糠平湖で、ダム近くにはぬか

ABOUTこの記事をかいた人

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!