ネス湖の怪獣「ネッシー」の日本版、クッシーとは!?

クッシー

スコットランドのネス湖で目撃されたネス湖の怪獣 (Loch Ness Monster)は世界的に有名ですが、世界屈指の巨大なカルデラ湖、北海道・屈斜路湖(くっしゃろこ)にもクッシーと称される未確認動物が。昭和48年11月に目撃され、翌年夏に中学生40人が集団で目撃して注目されるようになりました。

昭和49年8月には中学生が「かなり大きな物体」を集団で目撃

クッシー
藻琴山頂から屈斜路湖と中島を眺望(湖面はかなり遠くに)

最初の目撃は昭和48年11月、国道243号(美幌峠からカルデラ湖の西岸沿いに伸びています)を走行する車のドライバーが、ボートを逆さまにしたようなものを目撃。
昭和49年8月には、北岸にそびえるカルデラ外輪山・藻琴山(もことやま)登山中の北見市立北中学校の生徒40人が集団で「湖上を波を切って走るかなり大きな物体」を目撃、大きな話題となったのです。
以来平成9年まで目撃例が相次いだものの、それ以降の目撃談はありません。

地元弟子屈町(てしかがちょう)では、ネッシーを真似てクッシーと名付けて誘客にも利用し、クッシー像を築いたり、湖畔の道を「クッシー街道」と命名しています。

湖畔の仁伏(にぶし)地区で「湖畔の宿にぶしの里」(廃業)を経営していた故・大沼良司さんも、「うちの母が目撃したといっていました。当然、鹿(エゾジカ)や熊(ヒグマ)との見間違いだとも想像できますが、母によれば、見間違えるわけがないと」と語っていました。
平成以前の話ですが、湖畔で畑作をする農家にとっては、「毎年何度も怪獣話は聞いている」というほどで、とくに珍しくはなかったのです。
湖畔のコタンに暮らしたアイヌの人も湖の主(巨大なアメマス)として尊崇していたとも。

屈斜路湖は、今では大きなマスの姿を見ることができますが、昭和13年5月の屈斜路地震で湖底から硫酸塩が噴出、湖が酸化したことで、一時魚類が絶滅の危機にあったのです。
ほとんど魚のいない淡水湖で、巨大な生物が何を食べて生存しているのかという疑問も湧きます。
追い打ちをかけたかのように、ネッシーも昭和9年4月に外科医・ロバート・ケネス・ウィルソンによって撮影された写真も、エープリルフールのおふざけだったことが知人の証言で明らかとなり、波の大きさなどから写真も模型を使っての撮影であることが濃厚になってきており、ともに信憑性ははなはだ疑問ということになっています。

ただし、過去の取材からみても、実際に「はっきりと見た」、「流木や熊と見間違えるはずがない」と断言する人もいて、なにか「大きな生物」が泳ぐことがあることは事実だったのかもしれません。

クッシー
中島の横をボートが走ると遠くからならクッシーのように見える?
ネス湖の怪獣「ネッシー」の日本版、クッシーとは!?
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藻琴山展望駐車公園

藻琴山展望駐車公園

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