地球が丸く見える!? 「開陽台展望台」

中標津市街の北にある開陽台展望台は、「地球がま~るく見える」が売りの展望台。昭和50年代からこのキャッチフレーズで売っているのでかなり年期も入っている。
北海道の道をライダーたちが疾走した昭和60年代には、この開陽台が「行ってみたいあこがれの地」のトップクラスに君臨していました。
当時は、視界330度なんていう展望台は、他にはまったく知られていなかったのです。

東京ドーム約100個分の大牧場にある展望台

開陽台展望台
開陽台展望台

開陽台に向かう北19号ロードは通称「ミルクロード」。この道は今も昔も「走って大感動の直線道路」です。
開陽台は根室中標津空港から車で10分ほどなので、中標津空港利用の際にもぜひ立ち寄りたい場所です。
標高269.2mの高台、俣落岳(1003m)から派生する尾根末端のピークに円形のコロシアムのような展望台が築かれています。広大な根釧原野が一望できるほか、根室海峡のかなたには国後島(くなしりとう)が横たわります。

しかも周囲は中標津町営の開陽台牧場。牧場面積779ha(放牧地447ha=東京ドーム96個分)という道東屈指の広大な牧場で、6月上旬〜10月下旬まで1000頭以上の牛が放牧されています。生後6ヶ月以上の牛を農家から預かり、夏場だけ放牧するという公共育成牧場のひとつです。全長2.6kmの遊歩道も整備され、北海道では目下売り出し中の摩周外輪山と結んだフットパスも整備されています(北根室ランチウェイ/JR釧網本線美留和駅までの70kmのロングトレイルコース)。

開陽台展望台
地球が丸く見える展望台

北海道遺産「根釧台地の格子状防風林」を見逃すな!

もうひとつの注目が、「北海道遺産」に登録された「根釧台地の格子状防風林」。開陽台から眼下に見ると緑の濃い帯が見えます。この針葉樹林の帯は、最も広いところで、その幅が100間(180m)にも及ぶ巨大なもの。北海道開拓時代にお雇い外国人で開拓使顧問のホーレス・ケプロンの提唱でつくられた防風林です。本格的な造林が行なわれたのは、大正時代から昭和の初め。いまでは立派な木々に成長しています。

スペースシャトルに搭乗した毛利衛さんも宇宙のかなたから、根釧原野の格子状の模様を撮影しています。
開陽台展望台に建ったらぜひ「根釧台地の格子状防風林」も確認して下さい。

地球が丸く見えるかを検証する

「すごいね、ホント、地球が丸いのがわかるよ」なんて、感動的な声が展望台にいるとしばしば聞こえてきます。
ここからは科学的な検証になるのですが、実際に「地球が丸く見える」というのは目の錯覚です。
地球の周囲は4万km(360度)。開陽台展望台から見える範囲が仮に100kmあるとしても、100/40000しか見えていないことに。360度×100÷40000=0.9度
つまり数学的には100km見えたとしても1度に満たないゆがみしかありません。
ちなみに150mの小高い山の上からだと44km先で0.39度下に見えることがわかっています。
0.39度・・・、さすがに誤差の範囲ですね。

結論、どうしても自分の目で地球が丸いのを見たい人は、宇宙飛行士になるくらいしか方法がありません。

開陽台からのパノラマ
開陽台からのパノラマ


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