天塩川

天塩川

北見山地の天塩岳(てしおだけ/標高1557.7m)を源流に、名寄盆地を北に流れ、道北の天塩町で日本海に流れ出る、北海道第2の河川が天塩川(てしおがわ)。幹川流路延長は256kmで、石狩川に次いで日本第4位の長大な河川です。流域面積は5590平方キロで国内10位。石狩川同様、北海道遺産にもなっています。

河口から158kmまではダムなどの人工物がない!

天塩岳
天塩岳山頂、この左側に天塩川の源流が

天塩(てしお)という川名は、アイヌ語のテシウンイ(tes-un-i=梁・ある・ところ)、テシウシイ(tes-us-i=梁・ついている・ところ)、あるいはテシオペッ(tes-o-pet=梁・多い・川)に由来します。
河口には、各所に梁(やな)が懸けてあったといわれそれが由来とも、河口から50里ほど遡ったところに神が築いたという瀬があり、これがあたかも梁に見えることが由来するとも推測でき、定かでありません。

もともと漁業資源が豊かな川で、河口の天塩川口遺跡風景林内には続縄文時代、擦文時代(さつもんじだい)、オホーツク文化時代の竪穴住居跡が残る川口遺跡があります。
明治以降は、天塩川流域の木材が、寒冷な気候から木目の詰まった良材で珍重されたことから天塩川河口の川湊には材木問屋が軒を連ねました(舟運は昭和初期まで使われていました)。
天塩川の「長門船」を利用して、ピアノやヴァイオリンなどの楽器用としてアカエゾマツが運ばれましたが、小樽から船積みされたミズナラは「オタルオーク」というブランド化したほど有名になったのです。
天塩町市街地にある「天塩川歴史資料館」に行けば、そんな天塩川河口の歴史を学ぶことができます。

中流部の音威子府村の天塩川畔には、「北海道命名の地」碑が立っています。
安政4年(1857年)、探検家・松浦武四郎(まつうらたけしろう)は、天塩川の河口から川舟で上流へと遡り、流域を調査していますが、頓別坊(とんべつぼう/頓別坊川河口)のコタン(集落)に住むアイヌの長老(エカシ)に「カイナー」というアイヌ語のの意味を尋ねたところ、「カイ」は「この国に生まれた者」で、「ナー」は敬語ということを教えられ、その意味を基に「北加伊道」(北海道)という名を生み出したといわれています(明治2年、『道名の義につき意見書』を提出)。

源流に近い天塩川上流部の士別市には、ポンテシオダム(ポンテシオ湖)、岩尾内ダム(岩尾内湖)が築かれています。
河口から158kmまでは人工物がないというのも天塩川の特徴で、多くのエリアで自然のままの護岸、美しい河畔林が残されています。

天塩岳には天塩川の源流を表す標柱は立っていないので、「天塩岳ヒュッテ」から天塩川本流沿いに歩く旧道(沢)コースの登山道に入ったあたりの渓流で「源流の雰囲気」を味わうのがいいでしょう(旧道は、標高860m地点までは天塩川本流沿いに歩き、そこから前天塩岳に登るルートです)。

天塩川
川床mの岩盤が梁(やな=テシ)に見えるという説も

天塩川源流(天塩岳)|士別市

北海道命名の地|音威子府村

天塩川河口|天塩町

名称 天塩川/てしおがわ
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川口遺跡

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