北海道中川郡豊頃町と、北海道十勝郡浦幌町の境にあるのが十勝川河口。十勝川は、幕末の探検家・松浦武四郎が「是れ東部第一の川にして、此国の母川とし、石狩を父川とす」(『十勝日誌』)と記した大河。流域面積は北海道2位(道東1位)、国内6位。あまり知られていませんが、十勝川の河口近くまで車で到達できます。
十勝開拓の拠点となった大津から河口へ
安政5年(1858年)、函館奉行の命を受けた松浦武四郎は、十勝川を上流へと探索に出かけていますが、江戸から明治を通じて十勝川河口の大津(現在の豊頃町大津・大津港町)は、道東の探検・開拓の拠点として機能していました。
明治初期、十勝平野への入植者たちは函館から船に乗り大津を目指したのです。
その大津は今は静かな漁村ですが、大津の町から十勝川の河口に至ることができます。
大河と海との出会う場所は本州では護岸工事が成されている場合が多いのですが、十勝川の河口では堆積した砂浜と砂州を伴って海とぶつかる地。
そして大きな波が生じるというダイナミックな光景を見ることができます。
ちなみに大津界隈は夏も冷涼な気候として知られるので、薄着は禁物。
河口から長節湖へと続く大津海岸では厳冬期に「ジュエリーアイス」が出現することでも有名です。
十勝川の十勝は、十勝川河口に位置した十勝太(とかちぶと=現・浦幌町十勝太)集落、アイヌ語の「トカプ・ウシ・イ」(tokap-us-i=乳房・ある・所)に由来します。
川口が東西ふたつに分れ、乳が出る如く、流れが途絶えることがなかったためとも、乳の形に似た丘があったためとも推測できます。
大津は、琵琶湖の大津と同様に大きな港の意。
十勝川河口 | |
名称 | 十勝川河口/とかちがわかこう |
所在地 | 北海道中川郡豊頃町大津 |
ドライブで | とかち帯広空港から約55km |
駐車場 | 大津海岸駐車場を利用 |
問い合わせ | 豊頃町観光協会 TEL:015-578-7202 |
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