北海道函館市元町、函館港を見下ろす高台に建てられた、明治43年完成のコロニアルスタイルの洋風建築が、旧函館区公会堂。ベランダや屋根窓が施された、左右対称形の木造2階建ての建物は、もとは住民の集会所として建てられたもの。現在は美しく修復され、国の重要文化財として内部の見学が可能です。
舞踏会にも使われた明治の洋館は国の重文

旧函館区公会堂は、明治40年8月の大火で町会所と商業会議所が焼失したため、町会所に代わる施設として建てられたもの。
総工費5万8000円のうち、5万円は豪商で「郷土報恩」をモットーにした初代・相馬哲平(そうまてっぺい)の寄付によるものです。
相馬哲平は、越後国蒲原郡荒井浜(現・新潟県胎内市)の廻船業の家に生まれ、文久元年(1861年)、28歳で箱館に移り、文久3年(1863年)、箱館・弁天町に米穀商を開業。
のちに物産商となり財を築いた人物で、建物自体が、北海道や北方の島々の玄関口として栄えた函館の歴史をを象徴しています。
設計は小西朝次郎(こにしあさじろう=函館区役所の土木課営繕主任)、建築は新潟県中蒲原郡生まれの大工・村木甚三郎。高龍寺の建築に加わった後も函館に残り、弥生小学校などの建築も手がけている。
2階の御座所は大正天皇が滞在された部屋。
大広間では、かつて舞踏会なども催され、天上に下がるシャンデリアなどが、当時を彷彿させてくれます。
バルコニーでは、ハイカラ衣装での記念撮影も可能。
ハイカラ衣装での記念撮影は、「ハイカラ衣裳館」で実施しているので、時間が許すならぜひチャレンジを。
時間が許せば、函館で財を成し、公会堂を寄付した相馬哲平の居宅だった旧相馬家住宅(国の重要文化財)も近くにあるのでぜひ寄り道を。


旧函館区公会堂 | |
名称 | 旧函館区公会堂/きゅうはこだてくこうかいどう |
所在地 | 北海道函館市元町11-13 |
関連HP | 旧函館区公会堂公式ホームページ |
電車・バスで | JR函館駅から市電どっく前行きで7分、末広町下車、徒歩10分 |
ドライブで | 函館空港から約10km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 旧函館区公会堂 TEL:0138-22-1001/FAX:0138-86-6480 |
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