北海道苫前郡苫前町、日本海オロロンライン途中、苫前町の市街地にあるのが、苫前町郷土資料館。苫前村三毛別(現・苫前町三渓)の六線沢では、大正4年12月9日〜12月14日に、史上最悪の熊被害といわれる三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)が発生。資料館では事件現場を忠実に再現して近年、SNSなどで話題に。
三毛別羆事件とは!?

三毛別羆事件は、まだまだ電話も通じていない大正時代、山奥の集落で起こったヒグマによる襲撃事件。
集落をうろつくヒグマに対して住人は危機を感じ、マタギ2人に駆除を依頼。
鉄砲での傷を負わせますが、駆除には至らず、まずは太田三郎宅を襲撃し、内縁の妻・阿部マユと、養子に迎える予定だった蓮見幹雄(6歳)を殺害(阿部マユは熊に連れ去られ、捜索隊が遺体を発見)。
食殺された太田幹雄の通夜にも同じヒグマが現れて襲撃、避難先でも妊婦や子供たちが次々に襲われるという悲惨な事件となり、陸軍歩兵第28連隊の将兵30人が出動、討伐隊を組織され、猟師の山本兵吉の手によってようやく駆除(銃殺)することができたのです。
大正4年12月12日〜12月14日の3日間で投入された討伐隊員は官民合わせて延べ600人、アイヌ犬10頭以上、導入された鉄砲は60丁という数で、後世に語り継がれ、もっとも恐れられる事件となったのです。
こうした悲惨で壮絶な事件を後世に伝えようと、三渓地区住民の強い熱意で「三毛別羆事件復元地」として当時の民家と襲撃した巨大なヒグマを再現しています。
海岸を走る国道(日本海オロロンライン)から離れた山間にあるため、かつては北海道一周を試みるライダーたちの聖地的な存在で、知る人ぞ知る場所でしたが、近年ではレンタカーで訪れる人も増えています。

苫前の開拓の歴史を後世に伝える資料館

その「三毛別羆事件復元地」ですが、地元、苫前町は「現地では、ヒグマが出没することもあり得ますのでご注意下さい!!」と警鐘を鳴らします。
携帯電話は圏外なので、車などにすぐ逃げ込める態勢で(ただし駐車場から少し林間を歩きます)、車外に出る際には、熊よけの鈴を鳴らすなどの対策が必要です。
現場に行けば、どんな山深い場所だったのか、なぜ討伐隊がすぐに駆けつけなかったのかはよくわかりますが、「現場検証的」に被害の家をリアルの再現するのが苫前町郷土資料館。
レトロな建物はかつての町役場(昭和3年築)で、町長室では三毛別ヒグマ事件を題材にして東映と読売テレビが製作したテレビドラマ『恐怖!パニック!!人喰熊 史上最大の惨劇 羆嵐』(原作・吉村昭、主演・三國連太郎)を上映しています(50分の短縮版)。
苫前町によれば、「苫前の開拓の歴史を多くの人に伝え後世に残すためにオープン」とのことですが、開拓は熊の被害と隣り合わせだったことがよくわかります。
ヒグマ襲撃で死者7名、「三毛別羆事件」の家をリアルに再現! 苫前町郷土資料館 | |
名称 | 苫前町郷土資料館/とままえちょうきょうどしりょうかん |
所在地 | 北海道苫前郡苫前町字苫前393 |
関連HP | 苫前町公式ホームページ |
ドライブで | 旭川空港から約136km。深川留萌自動車道深川西ICから約87km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 苫前町郷土資料館 TEL:0164-64-2954 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |