【知られざる北海道】vol.18 平地で日本一涼しいのはどこ!?

日本一涼しいのは

国内の最高気温41・1度の記録を持つのは埼玉県熊谷市。ではでは、平地で日本で一番涼しい夏を迎えることができるのは、どこでしょう? 答えは道東、釧路の東、昆布森海岸、そして根室支庁管内の根室市、羅臼町などで、実は夏でも20度を超える日は少ないというクールゾーンです。

真夏の平年並みの最高気温は20度以下というクールゾーンが!

釧路市では「20度を超えると町の人影が減ります」というほど、釧路の人は暑さに弱いのだとか。
夏(6月~8月)の釧路は、地元で「じり」と呼ばれる海霧(うみぎり)がかかる日が多く、環境省の「かおり風景100選」にも「ふらののラベンダー」、「登別地獄谷の湯けむり」などとともに、「釧路の海霧」が選定されているのです。

日本のロンドンともいわれるほど、釧路には「霧の街」というイメージがありますが、実際にも6月〜8月は月の半分以上で霧を観測。
しかも日照時間が短いので、冷蔵庫の中のような気候を生み出しているのです。

その釧路の人がもっと涼しいというのが釧路から東へ、昆布森海岸から根室・納沙布岬にかけての海岸線。
海上で発生した海霧が陸上へと流入し、帯状に覆うので、海岸近くは涼しく、内陸は温かいという気候風土になっているのです。
北海道の釧路沖には、千島列島沿いに根室からの冷たい海水(親潮)が流れ込み、南からの暖かく湿った空気が、親潮に冷やされることによって海霧が発生、夏の南風に流されて内陸部へと入り込むのです。
実は、これが天然のクーラーに。

納沙布岬を回り込むと、冷涼なオホーツク海側となり、深海の根室海峡に臨む羅臼も、日本一のクールゾーンといえる町です。
真夏でも15度前後という冷涼な親潮は、根室海峡と根室沖を流れ込み、每日が20度以下というクールなエリアを生んでいるのです。

標高が100m下がると、気温は0.6度下がるので、真夏に首都圏などで36度の日に、気温20度ということは、標高2600mほどの高所にいるのと同じ条件ということに。
実際に、そんな高度だと、空気が薄く、慣れないと夜熟睡できないこともあるので、平地で盛夏に20度というのは実に贅沢な環境ということになります。

では、実際にどんなに違うのかといえば、2022年7月13日を例にとれば、この日、北海道内の最高気温は、富良野の31.5度。
上位には深川、足寄(あしょろ)などの内陸部が並び、いずれも30度を超える暑さです。

これに対して、釧路市では23.8度。
同じ釧路市でも標高の高い阿寒湖畔が26.5度なので、沿岸部の方が涼しいことがよくわかります。
釧路市街から海岸沿いに東にいった知方学(ちぽまない/釧路町仙鳳趾村)では、23.5度、最東端の根室市では21.3度となります。
根室海峡に面した羅臼町では20.8度、日本最東端の岬・納沙布岬(根室市)では、20.1度でした。

この日は、道内全域が異常に暑いとされる日で、2022年7月7日で比較すれば、最高気温の士別が31.8度のときに、知方学17度、根室16.0度、羅臼町15.8度、納沙布岬ではなんと13.0度です。
ちなみに、「このエリアの平年並みの最高気温は17度くらい」ということなので、知方学の17度は平年並みということに。

釧路空港までフライトすれば、夏も涼しいクールゾーンで、避暑地生活を送ることができるのです。
しかも狙い目は、根室市と羅臼町。

知床峠からの根室海峡の雲海。実は海霧で、羅臼の町を包んでいます
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