北海道三大秘岬とは!?

北海道三大秘岬

かつて「ミツバチ族」と呼ばれたライダーや、鉄道と徒歩で北海道を周遊した旅人は、冒険心、探検家スピリッツにあふれていました。そんな時代の若者たちが選んだ、北海道の最果て(あくまで当時の最果てですが)の岬が、北海道三大秘岬。落石岬(根室市)、雄冬岬(石狩市浜益区)地球岬(室蘭市)という3つの岬です。

今も秘岬らしいのは根室の落石岬

落石岬は、現在は道外の人でもレンタカーを借りれば岬入口の駐車場まで到達できますが、当時は根室本線落石駅からトボトボと1時間30分ほどかけて歩いたり、表示も満足でなかったためバイクで迷いに迷って到達したのです。

雄冬岬に関しては、陸からだと増毛側から増毛山道という山道(登山道のような道)を抜けるしかなく増毛〜雄冬間の定期航路(雄冬海運)から岬を眺めるくらいしか術(すべ)がありませんでした。
雄冬岬をトンネルで抜ける国道231号の浜益から雄冬までが開通したのは昭和56年11月10日のことですが、12月19日には雄冬岬トンネルで大規模な崩落事故が発生し、雄冬集落は再び「陸の孤島」に戻っています(開通は昭和59年)。
つまり昭和60年ころまでは、まさに陸の孤島だったわけで、この雄冬岬をクリアすることは冒険者達にとっての栄誉だったのです。

地球岬は、ライダー全盛時代に、中標津町の開陽台とともに聖地となった場所。
当時も室蘭本線の母恋駅から30分ほどかけて歩けば到達できたので、あまり秘岬という感じではありませんでした。
むしろ、サロマ湖の常呂(ワッカ原生花園)側の砂州の先端が「ヒーロー岬」などといわれ、その岬まで到達できる人は、「疲労も最大限になって到達するヒーロー」ということで「ヒーロー岬」と呼ばれ、秘岬として喧伝(けんでん)されていました。

落石岬

所在地:北海道根室市落石西
概要:駐車場に車を入れ落石岬湿原に設けられた615mの木道を歩くと「日本の灯台50選」選定の落石岬灯台

落石岬(落石岬灯台)

根室半島の付根で太平洋に突き出す落石岬。海岸線は断崖ですが海岸段丘の上は台地となっていて落石湿原や草原、低い灌木が広がり散策、自然観察にも絶好。サカイツツジの南限自生地として、国の特別天然記念物に指定されています。駐車場に車を入れ落石岬湿原

雄冬岬

所在地:北海道石狩市浜益区雄冬
概要:ガマタトンネルと雄冬岬トンネルの間にある小さな岩礁が雄冬岬の突端。しかしここで車を停めることができないので、観光的には雄冬岬トンネル北側の白銀の滝PAが雄冬岬に

雄冬岬(白銀の滝)

国道231号のガマタトンネルと雄冬岬トンネルの間にある小さな岩礁が雄冬岬の突端。しかしここで車を停めることができないので、観光的には雄冬岬トンネル北側の白銀の滝PAが雄冬岬となります。すぐ北にある雄冬集落は、増毛郡増毛町に位置し、南側の一部

雄冬岬展望台(雄冬岬岩石公園)

石狩川の河口から増毛(ましけ)市街まで、トンネルとシェルターが連続する海岸線を走る国道231号沿い、雄冬岬近くにある穴場の展望台。あまり知られていませんが、雄冬岬一帯は、山々がダイナミックに日本海の海岸線に落ち込み、まだまだ秘境ムードが残る

地球岬

所在地:北海道室蘭市母恋南町4
概要:地球岬のシンボル、チキウ岬灯台(地球岬灯台)は、土木学会選奨土木遺産、「日本の灯台50選」に選定

地球岬(チキウ岬灯台)

展望台の場所で標高147mという断崖の岬で、「あなたが選ぶ北海道景勝地」(昭和61年・北海道郵政局)で1位となった景勝地が地球岬(ちきゅうみさき)。広々とした内浦湾のかなたに、遠く森や駒ヶ岳、南茅部(かやべ)の稜線も浮かび、素晴らしい眺めで

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