金刀比羅神社(根室市)

1806年(文化3)年、北方交易でも活躍した箱館(現在の函館)の高田屋嘉兵衛(出身は淡路島)が漁場請負の際に海上安全と漁業・産業の振興、民生の安定を祈願して現在の松ヶ枝町あたりに創建した古社。根室と北方領土、千島列島の開拓、交易の歴史を今に伝える社となっています。

高田屋嘉兵衛創建の根室の鎮守

昭和35年築の正神門
高田屋嘉兵衛像

江戸時代には根室漁場請負人・藤野家が神社護持にあたり、開拓使の要請で明治10年に本町に遷座、根室一円の鎮守産土神として開拓使庁の認可を得ています。
その後、明治14年に現在地に遷座しました。

祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)、事代主神(ことしろぬしのかみ)、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)。

1800(寛政11)年、高田屋嘉兵衛は幕府の命により、難所であった択捉島(えとろふとう=現在の北方領土)への航路開拓に成功。
北前船「辰悦丸」で北海産物の交易に活躍し、拠点となる根室に金刀比羅神社を勧請しました。

神社は漁師の間の信仰を集め、第二次世界大戦後の昭和21年には北方領土の島々の神社(色丹島・色丹神社、国後島・東沸神社、国後島・老登山神社、国後島・泊神社、勇留島・勇留島金刀比羅神社、択捉島・紗那神社など11社)の御神体を仮鎮座させています。

平成18年に創祀200年記念祭が行なわれ、「神輿殿・お祭り資料館」が完成。
1855(安政2)年に漁場請負人・藤野家が寄進した石灯籠は、現存する最古の建造物です。

高田屋嘉兵衛銅像は、昭和61年に創祀180年記念事業として建立されたもの。
また、根室港の目の前にある弁天島の市杵島神社は、金刀比羅神社の付属社として高田屋嘉兵衛が創建したもの。

境内には第1展望台と第2展望台があり、根室港を一望にするのでお見逃しなく。

授与品に張り子のサンマ(体長約10cm)がついた「福ざんまいみくじ」(北海道ご当地みくじシリーズ)、海上安全守り、一年安「鯛」みくじ、とんぼ玉みくじなどがあり、道東屈指のパワースポットとして多くの信者を集めています。
  

金刀比羅神社例大祭
毎年、8月9日(宵宮祭)、10日(本祭・御神輿渡御)、11日(御神輿渡御)の3日間に例大祭が齋行されますが、『北海道神宮祭』(札幌市)、『姥神大神宮渡御祭』(江差町)と並び「北海道三大祭り」に数えられています。
重さ1.5トンの大神輿を110人が2班に分かれて担ぐ姿は必見です。
根室金刀比羅神社
例大祭で担がれる大神輿

 

金刀比羅神社(根室市)
名称 金刀比羅神社(根室市)/ことひらじんじゃ(ねむろし)
所在地 北海道根室市琴平町1-4
関連HP 根室金刀比羅神社公式ホームページ
電車・バスで JR根室駅からタクシーで5分
ドライブで 根室中標津空港から約82.8km
駐車場 15台/無料
問い合わせ 金刀比羅神社 TEL:0153-23-4458/FAX:0153-23-4474
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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