北海道幌延町、下サロベツ原野(利尻礼文サロベツ国立公園)にある「幌延ビジターセンター」を起点に一周1kmの木道を歩くと長沼。乾燥化が進むサロベツ原野ですが、長沼は湿原にある旧河道の名残の沼。ヒオウギアヤメ咲き、ヤチマナコが観察できるという貴重な場所になっています。ヤチマナコとは、谷地(湿原)のまなこ(眼)。
木道から湿性植物やヤチマナコを観察
同じサロベツ原野にある原生花園でも、豊富町にあるサロベツ原生花園は大型バスでツアー客がやってきて、湿原を歩く木道もエゾカンゾウの開花期には大混雑ですが、長沼は、個人客が中心なので、湿原をのんびりと探勝できます。
とくに7月上旬にはヒオウギアヤメ、カキツバタ、ノハナショウブが咲き、見事です。
ヤチマナコは、ドイツ語でモールアウゲン(泥炭の眼)といい、湿原に潜む落とし穴のような場所のこと。
冷涼な北海道の古い川や池・沼が、植物の成長によって埋められていく(泥炭化する)過程で生成するもの。
また、パンケ沼にあるパンケ沼園地まではさらに下サロベツ原野自然探勝路を歩けば到達できます(長沼から3km)。
アイヌ語でペンケ(上)、パンケ(下)の意で、パンケ沼は、サロベツ原野最大の沼となっています(沼越しに利尻山を眺望)。
長沼(下サロベツ原野自然探勝路) | |
名称 | 長沼(下サロベツ原野自然探勝路)/ながぬま(しもさろべつげんやしぜんたんしょうろ) |
所在地 | 北海道天塩郡幌延町下沼 |
関連HP | 幌延町公式ホームページ |
ドライブで | 稚内空港から約55km |
駐車場 | 幌延ビジターセンター駐車場(40台/無料) |
問い合わせ | 幌延町産業振興課 TEL:01632-5-1115 |
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