積丹半島(しゃこたんはんとう)の北西に突き出した岬。突端の断崖の上には、神威岬灯台が立ち、その沖には神威岩が。余別の草内(そうない)から尾根伝いには、神威岬自然公園遊歩道(チャレンカの小道)も整備されており、駐車場から770m、所要は約35分。初夏には岬の草原にエゾカンゾウなどの花々も咲く、格好のハイキングコース。
「チャレンカの小道」を使って神威岬突端へ!
ハイキングコースといっても尾根沿いを歩くため足回りはしっかりと。強風時には通行禁止となる場合も。
さらには、冬季と夜間は通行止め。
かつては海岸沿いに念仏トンネルを抜けるルートもありましたが、現在は落石などの危険のため通行止めに。
神威岬自然遊歩道(チャレンカの小道)入口には女人禁制の門を模したゲートもありますが、駐車場からここまではバリアフリーの道を7分。
休憩広場もあるので、足に自信のない人はここで引き返すのが賢明。
さらに念仏トンネルビューポイントまで6分。
そこからが本格的な上り降りの道で、先端の神威岬展望台広場までは徒歩20分。
展望台広場まで行けば、神威岩は眼前に。
「チャレンカの小道」写真ガイド
義経とアイヌの娘の悲恋伝説が伝わる神威岩
神威岬には義経北行伝説(あくまでも伝説にすぎませんが)のひとつである源義経とアイヌの首長の娘「チャレンカ」との悲恋の物語が残されています。
義経はチャレンカを残して旅立ってしまい、その無念で海に身を投じ、神威岩になったという話です。
以来女性を乗せた船がこの沖を過ぎようとすると、必ず転覆するといわれたため、神威岬は1855(安政2)年まで、女人禁制となっていました。
『江差追分』にも「忍路高島およびもないがせめて歌棄磯谷まで」と歌われていますが、岬の先にある忍路(おしょろ=現・小樽市)や高島などとはいわない、せめて岬の手前の歌棄(うたすつ=現・寿都町)、磯谷まで連れていってほしいという意味の歌詞。
女人禁制となったのは、1691(元禄4)年に松前藩が出した「神威岬以北への女人通行禁止令」によります。
この年に松前藩は「ニシン保護禁令」も出しているので、実際の理由は、蝦夷地(現在の北海道)の奥地に和人が定住することで、権益を損なうことを恐れた政策と想像できます。
そんな神威岬ですが、女人禁制も解かれ、今では小樽に入港するフェリーや「にっぽん丸」も沖合を通ります。
ニシン漁の旧大漁場として発達した積丹半島は、「積丹半島と神威岬」として北海道遺産にも登録されています。
神威岬 | |
名称 | 神威岬/かむいみさき |
所在地 | 北海道積丹郡積丹町草内 |
関連HP | 積丹観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR余市駅前から北海道中央バス神威岬行きで1時間33分、終点下車 |
ドライブで | 札樽自動車道小樽ICから約70km |
駐車場 | 300台/無料 |
問い合わせ | 積丹町観光協会 TEL:0135-44-3715/FAX:0135-44-3716 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |