JR北海道が2024年7月3日に発表した「2023年度線区別の収支とご利用状況について」を見ると、なんと黒字の路線はゼロ、最大の赤字路線は北海道新幹線(新青森駅〜新函館北斗駅)と判明。コロナ禍よりも赤字幅は改善しているものの、営業キロの長い北海道では、鉄道の存続が大きな課題となっていることがよくわかります。
最大の赤字路線はなんと北海道新幹線!
北海道新幹線(新青森駅〜新函館北斗駅)に続く、赤字の路線は、少し意外で函館本線の函館駅〜長万部駅で66億5900万円の赤字。
続いて、根室本線(帯広〜釧路)、石勝・根室本線(南千歳〜帯広)で、南千歳〜釧路という新千歳空港と道東を結ぶ路線でも、83億もの赤字が出ていることがわかります。
人気の特急が走る函館本線、石北本線、室蘭本線、根室本線、宗谷本線など、どこもが大赤字で、札幌駅〜新千歳空港駅間などを含む札幌圏ですら30億円の赤字となっています。
北海道新幹線は116億円の赤字で、札幌延伸時に同社の経営から分離される並行在来線分と合計すると200億円超の赤字となり、今後も札幌延伸が実現するまでは多額の赤字が経営を圧迫、札幌延伸で新幹線が黒字となるのかが大きなポイントになりそうです(札幌延伸では330億円の黒字を見込んでいますが、はたして・・・)。
JR北海道 赤字ローカル線 TOP10
順位 | 線名 | 区間 | 営業 キロ | 営業収益 (百万円) | 営業費 (百万円) | 営業損益 (赤字額) | 前年比 |
1位 | 北海道新幹線 | 新青森〜 新函館北斗 | 148.8 | 9105 | 20800 | 116億9500万円 | △1182 |
2位 | 函館本線 | 函館〜長万部 | 112.3 | 3972 | 10631 | 66億5900万円 | ▼186 |
3位 | 根室本線 | 帯広〜釧路 | 128.3 | 1334 | 5613 | 42億8000万円 | △403 |
4位 | 石勝・ 根室本線 | 南千歳〜帯広 | 176.2 | 4581 | 8653 | 40億7200万円 | △247 |
5位 | 石北本線 | 上川〜網走 | 189.1 | 743 | 4582 | 38億3900万円 | ▼206 |
6位 | 函館本線 | 岩見沢〜旭川 | 96.2 | 4838 | 8542 | 37億400万円 | △512 |
7位 | 宗谷本線 | 旭川〜名寄 | 76.2 | 558 | 3922 | 33億6500万円 | ▼181 |
8位 | 宗谷本線 | 名寄〜稚内 | 183.2 | 352 | 3175 | 28億2300万円 | ▼146 |
9位 | 室蘭本線 | 室蘭〜苫小牧 | 65.0 | 3134 | 5767 | 26億3300万円 | △164 |
10位 | 函館本線 | 長万部〜小樽 | 140.2 | 463 | 3089 | 26億2600万円 | △48 |
JR北海道 赤字路線 TOP10 | |
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