北海道余市郡余市町、余市市街の南、後志自動車道沿いの高台にある不思議な施設が、余市農道離着陸場(アップルポート余市)。滑走路の全長は800m×25mで、正式名は空港ではなく、「農道離着陸場」。農林水産省の農道離着陸場整備事業により、農道を拡幅してつくった空港の一種です。
北海道に4ヶ所築かれた「農道空港」のひとつ

特産の農産物を農道を拡幅した飛行場で、生産時期だけ飛行機による輸送を行なおうと、農林水産省の農道離着陸場整備事業で全国に築かれた「農道空港」にひとつ。
余市では特産のりんご、サクランボなどの輸送を想定していましたが、実際には道路網の整備などにより、事業自体は赤字を生み、現実性に乏しかったためすでに廃止となっています。
滑走路横に余市合同青果物地方卸売市場があるのは、ここでセリにかけられた後、すぐに飛行機に積み込めるためですが、実際には宝の持ち腐れとなったのです。
北海道には、北見地区農道離着陸場、新得町農道離着陸場、美唄市農道離着陸場(スカイポート美唄)、余市農道離着陸場(あっぷるぽーと余市)の4ヶ所の農道空港が整備されていますが、実際に余市では現在果物の出荷などには活用されておらず、イベントなどに利用されているのみです。
余市町も「最大離着陸重量が5.67トンを超えない飛行機、主にセスナ機が離着陸できる空港」としていますが、実際にはドクターヘリコプターや防災ヘリコプターの離着陸場として機能しています。
セスナの搭乗見学会なども行なわれているように、セスナ機であれば、離着陸も可能ですが給油システムはありません。
9月下旬の日曜日に行なわれる味覚の祭典『よいち大好きフェスティバル』の会場になっています。
余市農道離着陸場(アップルポート余市) | |
名称 | 余市農道離着陸場(アップルポート余市)/よいちのうどうちりゃくりくじょう(あっぷるぽーとよいち) |
所在地 | 北海道余市郡余市町登町742-9 |
関連HP | 余市町公式ホームページ |
電車・バスで | JR余市駅からタクシーで20分 |
ドライブで | 札樽自動車道小樽ICから約23km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 余市町商工観光課 TEL:0135-21-2125 |
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