北海道河東郡音更町(おとふけちょう)にある独立行政法人家畜改良センター十勝牧場。明治43年4月20日に内閣馬政局所属の「十勝種馬牧場」として創設された十勝屈指の官営の大牧場ですが、入口の白樺並木で記念撮影をするだけで帰ってしまう人が多数。実は広大な敷地の一角に大雪山を眺望する十勝牧場展望台があるのです。
面積は台東区の4倍という広大な牧場の展望台


牧場内にある高台に設けられた展望台にはかつて使用されていた農機具なども置かれ、日本離れした風景に。
映画のワンシーンでいえば『風と共に去りぬ』(Gone With the Wind)、アメリカ・ジョージア州の牧場風景といった感じでしょうか。
この牧場、原種馬の改良と繁殖を目的に創設されているのですが、創設時(明治43年)の牧場面積は、なんと9620ha。
現在では半減して4100haとなっていますが、例えば上野と浅草のある東京都台東区の面積が1011haなので、その4倍の面積ということに。
つまりは、上野浅草界隈の4倍の面積をウロウロすることになり、とても場内を徒歩で歩くことは無理。
当然、レンタカーや愛車で回ることになるのですが、案内板に注意して、十勝牧場展望台を探し当ててください。
北海道の牧場というと、たんに牧草地が広がる場所が多いのですが、この十勝牧場は、少し違った雰囲気があり、旅の寄り道ポイントにもおすすめです。
なお、例年12月初旬〜5月初旬までの間は、積雪により通行止めとなっています。
撮影/大石正英


広大な十勝牧場、いったい何の牧場!?
創設期には原種馬の改良と繁殖が主目的でしたが、これは農耕だけでなく、軍事的にも馬が重要だったから。
戦後は、羊毛需要に対応した「めん羊の改良・増殖」、さらに「飼料作物種子の原種供給」、畜産需要の増大とともに「肉用牛、乳用牛の改良業務」などが加わっています。
つまり、馬も、牛も羊も見学できる牧場ということに。
家畜基地内への立ち入りは不可なので、放牧地を通行可能な場内道路から見学ということになります。
白樺並木から展望台までの幹線道路は開放しており、通行が可能ですが、要所に配された案内板を見落とさないように注意が必要です。
事務所窓口では場内地図や注意事項を期したパンフレットが用意されているので、まずは事務所窓口に立ち寄るのがおすすめです。

【十勝風景街道】 十勝らしさ、ここに極まる! 十勝牧場展望台 | |
名称 | 十勝牧場展望台/とかちぼくじょうてんぼうだい |
所在地 | 北海道河東郡音更町駒場並木8-1 |
関連HP | 家畜改良センター十勝牧場公式ホームページ |
電車・バスで | JR帯広駅前から北海道拓殖バス鹿追行き、新得駅前行き、然別湖行きで35分、十勝牧場下車、すぐ |
ドライブで | とかち帯広空港から約40km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 家畜改良センター十勝牧場 TEL:0155-44-2131/FAX:0155-44-2215 |
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