知床が世界遺産に登録された理由の一つがオジロワシ、オオワシの越冬地であること。そのうち、オジロワシに関しては漁業資源の豊富な根室海峡側では夏場でも日常的に観察することができます。
日本最長の砂嘴(さし)である全長28kmにも及ぶ野付半島から、取材チームが見つけたシーンのご報告を。
アイヌ語の「ノッケウ」(not-kew=アゴの・骨)に由来する地名で、その名の通り、クジラの下アゴのようにオホーツク海に突き出しています。狭い半島を北海道道950号(野付風蓮公園線)が走っていますが、途中の「民宿野付」が最後の民家。その先にある建物は番屋(漁業関連の施設)です。
TOPの画像は、道道950号(野付風蓮公園線)での一コマ。
地元の案内人Mさんの「ほーれ」という言葉で見上げると、電信柱の上にズラリとオジロワシが並んでいました。
少し走って目を海岸のテトラポットに向けると、今度はテトラポットの上にオジロワシがズラリ。
「定置網の編み揚げをオジロワシが待っているんです。おこぼれにあずかろうと。こんな風に、漁業者とオジロワシは共存しているんです。
知床の世界遺産というと、羅臼町と斜里町ですが、海の豊かさでは同じ根室海峡なんで標津町沖もプランクトンが豊富で、鮭鱒も脂がのっています。
ちゃんとオジロワシをそれを知っているんですね」 と地元・野付の漁業関係者は解説してくれました。
「野付のホタテは抜群に旨いとちゃんと書いといてくれよ」とPRしていましたが、野付湾のホタテは流氷がもたらす豊富なプランクトンのおかげで、グリコーゲンがたっぷりということが科学的に証明されています。 標津はやはり「南知床」ですなあ。