噴火湾に面した北海道白老町には社台川の社台滝、白老川の白老滝などの滝が懸かっていますが、河口は苫小牧市との境界という別々川上流の滝がインクラの滝。別々の滝とも呼ばれますが、インクラの滝というのは、かつて切り出した木材を運ぶインクライン(貨物用ケーブルカー)があったから。「日本の滝百選」、「日本の森滝渚100選」に選定。
車道終点のインクラの滝展望台までしか到達できない可能性大!
社台スタリオンステーションなど、名馬が育成される白老町東端の社台地区から別々川沿いの道を上流目指して12kmほど走るとインクラの滝入口(最後は未舗装のダートとなるので運転は慎重に)。
駐車場から50mほどの滝にインクラの滝展望台(トイレあり)があり、落差44m、幅10mの豪快なインクラの滝が遠望できます。
滝は上部しか見えないので、さらに遊歩道を15分ほど歩けば見晴台に到着します。
その先、滝壺近くまで歩道がありますが、大雨のたびに崩落、流失し、現在は通行ができません(平成30年夏現在では見晴台までのもインクラの滝遊歩道も土砂崩れのため立入禁止に。詳細は入山前に白老町にご確認ください)。
別々川は、アイヌ語のベツベツ・ソーに由来。
ソー(so)はアイヌ語で滝を意味しますが、ベツベツは、ペッ・ペッ(pet-pet=川・川)と考える人もいますが、定かでありません。
白老町のその他の巨瀑、白老滝や社台滝へは、ガイドが必要です。
帝室林野局が白老御料林設置したインクライン
昭和初期まで「別々の滝」と呼ばれていましたが、昭和11年、帝室林野局札幌支局白老分担区駐在所がエゾマツ、トドマツ、ナラ、センなどの天然林の切り出しを行なうため、別々の滝右岸(上流から見て右側)にインクラインを設置。
滝の名は、以降、インクラインの滝と呼ばれ、いつしかインクラの滝に転訛したもの。
インクラインは、2台のトロッコが交互に急峻な坂を昇降し、木材を崖下まで運ぶ運搬装置でしたが、ブレーキの操作が難しく、昭和19年には使用中止となり、その後撤去されています。
ちなみに帝室林野局は、宮内省の外局で、皇室財産である御料林の管理経営を行なっていました。
樽前山の山麓は千歳御料林、白老御料林で、産する木材は皇室の貴重な財産になっていたのです(御料林の名残である境界石には「宮」の字が彫られているのが現存しています)。
現在、インクラの滝周辺の森は「インクラの滝風景林」として胆振東部森林管理署が保全管理を行なっています。
滝の名は、以降、インクラインの滝と呼ばれ、いつしかインクラの滝に転訛したもの。
インクラインは、2台のトロッコが交互に急峻な坂を昇降し、木材を崖下まで運ぶ運搬装置でしたが、ブレーキの操作が難しく、昭和19年には使用中止となり、その後撤去されています。
ちなみに帝室林野局は、宮内省の外局で、皇室財産である御料林の管理経営を行なっていました。
樽前山の山麓は千歳御料林、白老御料林で、産する木材は皇室の貴重な財産になっていたのです(御料林の名残である境界石には「宮」の字が彫られているのが現存しています)。
現在、インクラの滝周辺の森は「インクラの滝風景林」として胆振東部森林管理署が保全管理を行なっています。
インクラの滝 | |
名称 | インクラの滝/いんくらのたき |
所在地 | 北海道白老郡白老町社台 |
関連HP | 白老観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 道央自動車道白老ICから約18km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 白老駅前観光案内所 TEL:0144-82-2216 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |