網走市を流れる網走川河口の標高5mの砂丘台地にあるモヨロ貝塚は、縄文時代晩期、続縄文時代、擦文時代、そしてオホーツク文化最大の遺跡で国の史跡。大正2年に網走を訪れたアマチュアの考古学研究者・米村喜男衛(よねむらきおえ)が発見した古代の遺跡。これがオホーツク文化の発見につながります。
オホーツク文化を代表する遺跡に建つ博物館
米村喜男衛は、縄文文化ともアイヌ文化とも異なる未知の文化に魅せられ、網走で米村理髪店を営む傍ら研究を続けます。
当時はこの未知の民族を「モヨロ人」と呼び、この地はモヨロ貝塚と命名されました。
現在では、オホーツク海周辺に栄えたオホーツク文化を代表する遺跡であることが判明し、遺跡に隣接して網走市郷土博物館の分館である「モヨロ貝塚館」が建てられています。
館内では発見当時の状況で貝塚を復元し、その特徴的な埋葬形態や漁業と海獣狩猟を中心に生計を立てていた生活の様子を紹介しています。
また史跡内には竪穴住居跡も残されていますが、住居跡と墓、貝塚という3つの要素を併せ持つオホーツク文化の遺跡はモヨロ貝塚だけ。
「モヨロ貝塚館」の常設展示も、「住居」「墓」「貝塚」のテーマごとに展示・紹介しています。
地下1階の「貝塚展復元展示室」では、モヨロ貝塚の発見と調査のプロセスを詳しく紹介。
併設する「墓域展示室」では、発掘された墓地の様子を間近に見学することが可能です。
ちなみにモヨロは、アイヌ語のモイ・オロ(moy-oro=入江・ところ)に由来。
網走川の河口という位置関係を見事に言い表す地名です。
画像協力/網走市観光協会
モヨロ貝塚館 | |
名称 | モヨロ貝塚館/もよろかいづかかん |
所在地 | 北海道網走市北2条東2丁目 |
関連HP | モヨロ貝塚館公式ホームページ |
電車・バスで | JR網走駅から徒歩25分 |
ドライブで | 女満別空港から約22km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | モヨロ貝塚館 TEL:0152-43-2608 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |