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新酪展望台

国道44号の槍昔入口に近い湖南地区に建つ展望塔。場所の標高は23mで、鉄製の展望塔が忽然と建っています。国道44号から風連湖畔の槍昔にかけては新酪農村事業が展開されたエリア。いわゆるパイロットファームで、別海町のパイロットファーム同様に広大な牧場が広がっています。
 

展望塔から根室市の新酪農村を眺望

国道44号沿いにある高さ10mの鉄塔

工事的には10mの望楼鉄塔という名前になっていますが、鉄塔を建設したのは、農用地開発公団(現・森林整備センター)北海道支社。

大規模農法を目指した新酪農村事業では根室市槍昔地区一帯には昭和53年から2年間に14戸が入植。
1戸当たり40〜50haの牧草地を保有し、乳牛50頭〜100頭を飼育するという大規模農法を展開。

ちなみに別海十景の一つ「新酪農村展望台」と混同されますが、根室市にあるのは新酪展望台。

根室・納沙布岬と尾岱沼・知床方面を結ぶ近道として、新酪展望台の西側から新酪農道に入るというルートもおすすめです。
厚床駅前を経由するより時間的にも早く、厚床駅周辺でのスピード違反取締りをも回避できます。
またこの近道ルートは、取材班がおすすめの快適ドライブコースで、いかにも北海道らしいパイロットファームの景観が展開します。

新酪農村事業
「地味瘠薄、濃霧寒冷の地」といわれた道東、根室地区。
夏場は日本でもっとも冷涼な地帯で、真夏で本州が35度を超えるような猛暑の日でも、一帯の最高気温は20度に届かないほど。
明治、大正時代に苦難の開拓が行なわれ、戦後に根釧パイロットファームによる大規模酪農が展開されました。

別海町、中標津町などを含む根室管内の新酪農村事業では昭和48年に着工し、1万5153haの農用地を造成。
延長905kmにおよぶ農業用水と 375kmの道路網(農道)を整備し、農用地の交換なども行なわれた結果、一団地当たりの面積は8.3haから34.0haへと飛躍的に拡大しました。
残念ながら現在では、離農する酪農家もあって、その評価についてはまだまだ定まっていません。

新酪農村事業で完成したパイロットファーム

 
新酪展望台
名称 新酪展望台/しんらくてんぼうだい
所在地 北海道根室市湖南
ドライブで 根室中標津空港から約58km
駐車場 20台/無料
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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