国道231号のガマタトンネルと雄冬岬トンネルの間にある小さな岩礁が雄冬岬の突端。しかしここで車を停めることができないので、観光的には雄冬岬トンネル北側の白銀の滝PAが雄冬岬となります。すぐ北にある雄冬集落は、増毛郡増毛町に位置し、南側の一部が石狩市浜益区(旧浜益村)となりますが、長らく陸の孤島だった地。
陸の孤島だった地をドライブ
国道開通は昭和56年、通年を通して国道が通行できるようになったのは平成4年のことで、それまでは増毛~雄冬間には定期船「新おふゆ丸」(雄冬海運/78.33t/定員80名)が就航し1時間15分で結んでいました。
冬季には朝9:30に増毛を出て、13:30に雄冬から戻るという、わずか1日1往復しか運航されていませんでした。
増毛町の雄冬地区から、町の中心部にある増毛港まではこの定期船がありましたが、雄冬から南の浜益村(現・石狩市浜益区)方面へはまったく交易の手段がありませんでした。
昭和53年に北海道内で最後に電話の自動化が完了した地区で、雄冬漁港近くには記念碑も立っています。
雄冬岬にある白銀の滝は道路開通以前は、海に直接落ちた滝。
当時、岬には道はなく、幕末の1857(安政4)年に開かれた「増毛山道」(おふゆさんどう)は、はるか山上(雄冬山1197mなどの山上)を抜けています。
この「増毛山道」は増毛山道の会により、増毛町別苅〜岩尾間が復元されていますが、「増毛山道体験トレッキング」以外では歩行することができません。
陸の孤島だった雄冬岬は、積丹(しゃこたん)の神威岬(かむいみさき)、島牧(しままき)の茂津多岬(もつたみさき)とともに、「日本海三険岬」とされ、さらに根室の落石岬(おちいしみさき)と室蘭の地球岬とともに「北海道三大秘岬」とされてきました。
映画『駅 STATION』の舞台となった雄冬
高倉健主演の映画『駅 STATION』(昭和56年)では、高倉健演ずる三上刑事の故郷が、雄冬と設定され、ロケ地に。そして健さんが「新おふゆ丸」で帰郷する姿が描かれています。
雄冬岬(白銀の滝) | |
名称 | 雄冬岬(白銀の滝)/おふゆみさき(しらがねのたき) |
所在地 | 北海道石狩市浜益区雄冬 |
関連HP | 石狩市公式ホームページ |
駐車場 | 白銀の滝PA(無料)を利用 |
問い合わせ | 石狩市浜益支所地域振興課 TEL:0133-79-2029/FAX:0133-79-3702 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |