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映画『駅 STATION』撮影の大きさに復元! 旧増毛駅

旧増毛駅

北海道増毛郡増毛町、かつて留萌本線(深川駅~増毛駅)の終着駅だったのが増毛駅。大正10年に開業した歴史ある駅ですが、平成28年12月5日、留萌駅〜増毛駅間が廃止され、廃駅に。レトロな駅舎、ホームが大正10年の開業時当時に復元されています。

映画『駅 STATION』の舞台としても有名

廃止前の増毛駅

終着駅ながら1面1線のホームという小ぶりの駅ですが、高倉健主演の映画『駅 STATION』(昭和56年公開、監督・降旗康男、脚本・ 倉本聰。音楽・宇崎竜童)の舞台となったことで、駅前周辺のレトロな町並みとともに今も訪れる人が多い廃駅です。

映画『駅 STATION』の主人公・三上英次(高倉健)は、雄冬への連絡船に乗るため、増毛駅に降り立ちます。
当時の雄冬は陸の孤島で、増毛港からの連絡船が足代わりでしたが、吹雪などで欠航もしばしば。
連絡船の欠航で増毛駅前の「風待食堂」、そしてスナック「桐子」で時を過ごしますが、そこで出会ったのが「桐子」のママ・柳田桐子(倍賞千恵子)というストーリー。

12月30日の終着駅で連絡船への乗換駅という増毛をセンチメンタルに描いて、映画を見た人の脳裏には増毛が強く印象付けられました。

駅舎をはじめ、物語の重要な鍵を握る「風待食堂」の建物が現存、ロケ地巡りを楽しむ人が今も絶えません。

映画で風待食堂になった建物は、増毛町駅前観光案内所に

駅舎は大正10年当時のサイズに復元

復元された開業当時の増毛駅

映画の公開時には有人駅でしたが、昭和59年2月1日には無人化(駅舎を半分の大きさに縮小)。
昭和62年4月1日にJR北海道に移管され、平成28年12月5日に廃止に。

増毛は、港湾整備が進んでいて、交通の要衝。
しかも明治時代からニシンの群来(くき)で繁栄、昭和55年までは札幌から急行「ましけ」も走っていました。
毛が増すという縁起のいい名前から記念入場券が発売されたことも。

映画が公開された昭和56年は、急行「ましけ」が廃止された翌年で、増毛の斜陽化が顕著になった頃だったのです。

現在の駅舎、ホームは観光施設として復元されたもの。
駅舎の建物面積を、廃止時のおよそ2倍、大正10年開業当時の大きさに復元しています。
駅舎内を照らす蛍光灯を、丸い電球を吊り下げるタイプに変更し、レトロな雰囲気を醸し出しています。

復元された駅舎は、映画『駅 STATION』に登場する駅舎時代(有人駅時代)と同じサイズということになります。

映画『駅 STATION』撮影の大きさに復元! 旧増毛駅
名称 旧増毛駅/きゅうましけえき
所在地 北海道増毛郡増毛町弁天町
関連HP 増毛観光協会公式ホームページ
ドライブで 道央自動車道滝川ICから約66km
駐車場 あり/無料
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