真駒内滝野霊園(北海道札幌市南区滝野)のラベンダーの丘にあるのが、通称「頭大仏」。安藤忠雄設計による頭大仏殿の中に、大仏が安置され、初夏には花咲くラベンダー畑のなかに大仏の頭だけを仰ぎ見るという設計。この絶景がSNSで「ブッダの丘」と紹介され、訪日外国人観光客が9割を占めるという異色スポットになっています。
「Hill of the Buddha」(ブッダの丘)で有名に
建築家・安藤忠雄の集大成のひとつともいわれるこの「頭大仏」、露座の大仏を頭以外をドーム的な建物で覆い、ドーム(直径27m、高さ11mの円錐状建築物)もすっぽりとラベンダー畑に埋設されているため、地上から見ると「ラベンダー畑の先に大仏の頭が見える」という不思議な空間に。
「外部から見えないことによって想像力を喚起する」(安藤忠雄)という心憎い設計で、冬場は大仏の頭に雪が積もります。
大仏への導線も、トンネルの手前の「俗界」との結界を表す水庭を抜け、天井に曲線が描かれるトンネル(胎内的な空間)を通過、大仏の周囲の回廊を時計回りで拝観するという、計算され尽くしたアプローチ。
あえて水庭を迂回することで心を清め、日常から非日常へと心を入れ替え、その先で、大仏に出会うという設計です。
大仏自体は、国宝の「鎌倉大仏」と同サイズで、高さ13.5m。
大仏殿が高さ11mなので、2.5m(つまりは頭部)が建物から上に飛び出すことに。
SNSで世界中に発信され、今や「Hill of the Buddha」(ブッダの丘)は国内よりもむしろ海外で話題に。
今では霊園の年間来訪者15万人のうち、9割を訪日外国人客が占めています。
札幌市営地下鉄・真駒内駅と真駒内滝野霊園を結ぶ北海道中央バス「真108」には、大仏殿の目の前に「真駒内滝野霊園」バス停(終点)がありましたが、そのひとつ手前に管理事務所前を設置したところ、管理事務所前で下車して数百メートル歩くという訪日外国人観光客が続出。
2025年春に、バス停名をあえて「真駒内滝野霊園」から「頭大仏前」(英語表記は「Hill of Buddha」)に変更。
訪日外国人客の降り間違いが多発したことで、霊園側がバス会社に直訴し、真駒内滝野霊園ではなく、頭大仏前に変更、そして管理事務所前を真駒内滝野霊園前にとなったもの。
SNSを見てやってくる訪日外国人観光客は路線バス利用も多く、そのために「わかりやすいバス停名に」変更となったもの。
札幌・真駒内の「頭大仏」が、訪日外国人観光客に「ブッダの丘」として大人気! | |
所在地 | 北海道札幌市南区滝野2 |
場所 | 頭大仏 |
関連HP | 真駒内滝野霊園公式ホームページ |
電車・バスで | 札幌市営地下鉄真駒内駅から北海道中央バス頭大仏前行きで25分、終点下車 |
ドライブで | 道央自動車道北広島ICから約14km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 真駒内滝野霊園 TEL:011-592-1223 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |