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転車台と機関車庫が国の重要文化財! SLアイアンホース号も運行中

SLアイアンホース号

転車台とその横にある機関車庫一号、機関車庫三号が旧手宮鉄道施設として国の重要文化財に指定されるのが「小樽市総合博物館・本館」。夏期には明治42年に製造されたSLアイアンホース号も運転され、本館屋外展示場の中央駅〜手宮駅の間を往復、手宮駅では転車台による、機関車の方向転換も見学できます。

SLアイアンホース号が転車台で方向転換

SLアイアンホース号

「小樽市総合博物館・本館」の構内を走るSLアイアンホース号(Porter4514)は、北海道で最も古い動態保存の蒸気機関車。
北海道で最初の鉄道を走った「義経号」(義經号)、「弁慶号」(辨慶号)、「しづか号」と同じアメリカのポーター社(H. K. Porter, Inc.=小型の機関車を製造したメーカー)で製造された機関車で、明治12年、北海道開拓使が官営幌内鉄道(かんえいほろないてつどう)を運行した際に、蒸気機関車を購入した機関車です(「義経号」、「弁慶号」は開業時の明治13年に運転開始、「しづか号」は明治18年増補)。

SLアイアンホース号は、日本の鉄道での走行はなく、中米グアテマラ共和国、アメリカで、バナナやパイナップル農場での農産物輸送や観光鉄道(ハックルベリー鉄道)などに使用されていたものを平成8年に小樽交通記念館が購入し、動態保存したものです。
現在は小樽市総合博物館に引き継がれ、構内での運行を継続。

重要文化財でもある機関車庫、転車台を実際に使っての運行は国内でも例がなく、それだけでも乗る価値が十分あります。
機関車庫三号は、明治18年築でフランス積みレンガ造り、機関車庫一号は明治41年築でイギリス積みのレンガ建築です。
蒸気機関車の方向転換に使われる転車台(ターンテーブル)は、大正8年、横河橋梁製作所(東京)で製造。
今もSLアイアンホース号の方向転換に使われています。

北海道開拓時代、「北のウォール街」と称された時代の小樽を現代に再現する「動く歴史絵巻」となっているのです。

100年以上現役を続ける蒸気機関車ですが、部品もなく、トラブルが頻繁に発生するため、事前に運転状況を確認してから訪問を。

転車台と機関車庫が国の重要文化財! SLアイアンホース号も運行中
所在地 北海道小樽市手宮1-3-6
場所 小樽市総合博物館・本館
関連HP 小樽市公式ホームページ
電車・バスで JR小樽駅から徒歩30分。または、JR小樽駅から高島3丁目経由小樽水族館行きで11分、総合博物館下車、徒歩5分
ドライブで 札樽自動車道小樽ICから約4km
駐車場 120台/無料
問い合わせ 小樽市総合博物館・本館 TEL:0134-33-2523/FAX:0134-33-2678
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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